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アウルハウス 考察 カヴン制度について

 

 

いくつかのファンタジー作品に見られるようにアウルハウスにも魔法の分類や魔法使いを組み分け、何かしらの機関に所属させる制度がある。ボイリング島に普及した「カヴン制度」の概要や背景、人々に支持される理由を考察してみた。

 

1.カヴン制度とは

皇帝ベロスによって作られた魔法を分野ごとに分ける制度。各カヴンを象徴する色とtrackがあり、’特に優秀で皇帝に必要不可欠な役割を果たす魔法使い"Coven Head" または "Head Witch"によって率いられている。

 

最も権力が強いのは皇帝直属の「エンペラーズ・カヴン」。メジャーなカヴンはアボミネーション、吟遊詩人、魔法生物、建設、ヒーリング、イリュージョン、預言(占い師カヴンとも呼ばれる)、植物、ポーションの9つ。

 

代表的な9つのカヴン

引用元:https://theowlhouse.fandom.com/wiki/Coven_System?file=Coven_System.png

 

著名なカヴンに所属することはステータス・シンボルであり、中でも「エンペラーズ・カヴン」に入団するとエリート扱いされる。9つのカヴンのトップ"Coven Head" や "Head Witch"は皇帝に直接仕えている。

 

その他にも多肉植物、陶芸、猫、スタイリスト、花、修理人、アーティスト、大型犬、小型猫、一番小さい猫、不機嫌、ディベート、歴史、まじない(いたずら)、ファッション、瞑想、食中植物、シェフ、水晶占い、散文、パン職人、円形の天窓、反応(魔法の反応を調べる?)、偶然(魔法の偶発性を調べる?)といったマイナージャンルのカヴンが多数存在する。

 

カヴンに入るのは全ての住民の義務で、未成年の魔法使いはメジャーな9つのカヴンのうちいずれか、または校長の許可が下りたらいくつかの分野を勉強することが奨励される。多くの人は魔法学校卒業後の17、18歳でカヴンに所属するが、優秀な生徒の中には在校時や未成年で入る魔法使いもいる。

 

一度カヴンに所属すると魔法の印を腕に刻まれ、エンペラーズ・カヴンの所属者を除き基本的な魔法以外はカヴンの専門分野に関係する魔法しか使えなくなる

 

引用元:https://theowlhouse.fandom.com/wiki/Coven_System?file=S01E05_Covention_%2528132%2529.png

 

なおカヴンに所属しないのは不法行為とみなされ、強引にどこかに所属させられるか石化魔法の刑を受けることになる。

 

2.カヴン制度が作られた背景

物語が始まる50年前に皇帝ベロスが魔女や妖魔たちが魔法を野放しにしていた野蛮な時代を終結ボイリング島に秩序をもたらすために使える魔法を制限し、皇帝に使役するカヴン制度を設立。このシステムができる前の世界は混沌としていたため、大勢がこの制度に従った。以後カヴン制度は今日までボイリング島に定着し、毎年多くの若い魔法使いが加入している。

 

3.カヴン制度が支持される理由

中にはイーダみたいに自由でありながらも使える魔法を厳しく制限されるこの制度に反発する人もいる。それでも多数派の人に指示されているからには制約と同時にメリットも多い。

貧富の差が少ない世界

カヴン制度は1人1分野の魔法しか追及できないと厳格に決められている。従って個人が複数の分野の魔法を使って莫大な富や権力を得ることは難しい。中にはブライト家のように異なるカヴンに所属する夫婦が共同開発した兵器によって財産を得ている家もあるけどあくまで少数派。本編を見る限り極端に裕福な人は限られているし生活に困窮している人もいない。

 

平等な教育

ボイリング島に貧富の差が少ない一因として教育制度が充実しているのも挙げられる。イーダがお金を気にせずにルースを魔法学校に入学させられたことから、ヘキサイドは公立で学費が無償の可能性が高い。しかも幼稚園や保育園に当たる年齢から高校までのエスカレーター式で魔法が使えたらいつでも誰でも入学できる。

 

こんな学校にただで通えるのはうらやましい

引用元:

https://theowlhouse.fandom.com/wiki/Hexside_School_of_Magic_and_Demonics?file=School.jpg

真面目に学校に通ってさえいれば最終学年でカヴンを選んで所属。著名なカヴンとそれ以外の上下はあるしどこに入るか迷う人もいるだろうけど、みんな魔法学校卒業→カヴン入団は変わらない。

 

がんばらなくてもいい社会制度

職業の貴賤もあまり見受けられない。確かに皇帝直属のカヴンやその下の9つカヴンに入るのはエリートの証とされる。だからといってみんながそこを目指す訳ではない。リリスみたいな優等生はいるしブライト家のように向上心が高い家庭もある。

 

その反面、自分が好きなこと、やりたいこと、得意なことを基準に選んでも生活していける。カヴンによる給料の差は確認できないけど、所属さえしていれば3K(汚い、臭い、給料が低い)の三拍子がそろった仕事に就くことはまずない。

 

カヴンに入りさえすればどこかの国と違って文字通り健康で文化的な生活が保障される。子供たちは質のいい教育を無償で受けられ、将来は好きなことや得意なことが仕事につながる。そこだけ見ると理想の世界すぎて何か裏があるのではないかと勘ぐってしまう。この制度は純粋な正義感によって作られた訳ではなさそうだ。

(その2に続く)