アウルハウス 考察 皇帝ベロスの正体

※『アウルハウス』シーズン1とアナ雪のネタバレを含みます

※  自由に書いてます

 

シーズン1の最後でようやく登場した皇帝ベロス。いまだに皇帝であることと性別以外は情報がほとんど明かされていない。朝ごはんに何を食べるのか、仮面の下でこっそり舟をこぐのか、マントの下は生まれたままの姿なのか、寝る時には何も着ないのか。全てが謎に包まれている。皇帝ベロスは一体何者だ?

 

謎だらけの皇帝ベロス

現地点でわかっている情報は少ない

・野蛮な魔法が野放しだったボイリング島に秩序をもたらした

・数百年にわたってボイリング島を統治している。

・カヴン制度に従う者には健康で文化的な生活を保障する一方、従わない者は1話のように牢屋に閉じ込めている。

 

かつては革命家で今は独裁者。驚くべき長寿の生き物で、裏と表の顔を使い分ける狡猾な性格。正体は何者でどんな経緯をたどってボイリング島を統べるようになったか。とあるファンタジー作品との関連性から謎多き皇帝の正体を推測してみた。

 

1.『オズの魔法使い』説

『アウルハウス』には古今東西のファンタジー作品のオマージュが盛り込まれている。アメリカで作られた作品である以上、昔からアメリカ人の誰もが1度は見たり読んだりする作品から影響を受けている可能性は高い。中でも最も有名なファンタジーの1つがライマン・フランク・ボームオズの魔法使い

 

『アウルハウス』と『オズの魔法使い』には共通点が多い。主人公のルースとドロシーはアメリカの地方で暮らしていた現代っ子(ドロシーの場合は書かれた当時の現代)の少女で、偶然の出来事によって異世界に足を踏み入れた。どちらも欠落を抱えた人間ではない仲間たちと一緒に冒険し、その世界の住人たちと触れ合う。

 

人間の少女と魔女と妖魔と筒状の鳥?

引用元:https://theowlhouse.fandom.com/wiki/Really_Small_Problems/Gallery?file=Really_Small_Problems_-_075.png

 

『アウルハウス』はまだ物語が作られている途中だけど、ドロシーは冒険の終盤でエメラルド・シティの統治者「魔法使いオズ」が自分と同じアメリカから来た普通の人間と知った。

 

平凡な人間オズは気球に乗って異世界に迷い込み、機械の力で自分が魔法使いだと住民を信じ込ませてエメラルド・シティの統治者なる。もしアウルハウスが『オズの魔法使い』の影響を受けているなら、ベロスも我々と同じ世界から来た人間で自らを救世主と偽ることで皇帝の座を得たと考えられる。


さかのぼること数百年前。乗っていた気球が飛ばされたのかはわからないけど、何かしらの方法で魔界にやってきて人間界の機械をより強力な魔法に見せかけることでうまい具合に統治者となった。

 

イカサマが成功して異世界暮らしが長引く間に野心的になったのか、それとも元から傲慢な性格で支配者として君臨する野望を抱いていたのか。いずれにせよ飽きないのが不思議なくらい長い間ボイリング島を統治し続けている。

 

南の島へのバカンスを勧めたい

引用元:https://theowlhouse.fandom.com/wiki/Agony_of_a_Witch/Gallery?file=Emperor.png

 

ベロスの杖も魔界に普及している杖よりデザインが機械的で、先端には使い魔の動物ではなく電球らしきものが付いている。オズが自分を大仰に見せる機械仕掛けでドロシーたちを迎えたように魔法が使えないのをごまかしているのかもしれない。

 

引用元:

https://theowlhouse.fandom.com/wiki/Young_Blood,_Old_Souls/Gallery?file=Belos_Staff.jpg

 

魔力を誤魔化しているからベロスが人間とは限らない。現代の魔界に伝わっている供述「野蛮だった地に秩序をもたらした」から、ボイリング島内外出身の革命家や他の国の統治者の可能性もある。その場合には何者でどんな経緯で皇帝になったかを考えてみた。

 

2.ハンディキャップ説

ベロス自身が魔法を使えない魔界の住人かもしれない。片親が人間だった影響で魔法を産み出す臓器を作る遺伝子が受け継がれなかったのか。それとも両親は魔法使いだけど一種の突然変異による臓器の欠損か。いずれにせよ魔法を産み出す器官が生まれつきなかった。

 

魔法が使えないハンディキャップのせいであらゆる苦しみを味わうのは、全てにおいて魔法を使うのが大前提のボイリング島に恨みを抱く理由としては充分だと思う。コンプレックスをこじらせた青年が偶然の重なりによって権力者として担ぎ上げられ、元の権力者を殺害。そのまま統治者になるシナリオもあり得ないことはない。

 

非魔法使いが魔力を補うために蒸気や電気で動く機械を産み出し、魔法を使えるようにごまかしているのも説得力がある。

 

3.異国からの侵略者説

 

引用元:

https://frozen.fandom.com/wiki/Hans_Westergaard?file=Hans_stops_Elsa.png

アナ雪のハンスみたいにボイリング島の外の王国の皇太子だったりして。ボイリング島以外の島や大陸があって別の文明が栄えている可能性は充分にある。自分の国にいても王位どころかろくな地位すらもらえないから外国乗っ取りを計画。運よく企みが成功して統治者になった。

 

なんで世継ぎがいないのかといった疑問はあるけど、そこは不妊庶子が多かったのか単にもてなかったのだろう。

 

4.掟破り説

これまで上げたどの説も長寿を説明できない。ボイリング島の住人は普通の人間と寿命が変わらない。だとしたらあんなに長い間生きている理由は何か。

 

あくまで推測だけどファンタジーのお約束「○○してはいけない」を破ったのかもしれない。禁断の魔法に手を出す、場所に入る、物に触れるといったタブーを犯した罰として不老不死の呪いをかけられたと考えられる。

 

それ以外の理由としては不慮の事故でそうなったり、野心から不老不死を追求して薬によって寿命を延ばしていたり。すでに滅んだ長寿の種族の血が入っているなどいかにもファンタジー作品らしい理由かもしれない。

 

まとめ

2022年5月地点で放送されている回では皇帝ベロスは謎めいた存在のままだ。アメリカの古典的なファンタジーのオマージュなどあらゆる可能性があるけど、真相は仮面の下に隠されたままだ。

 

いずれにせよ正攻法ではないやり方で皇帝になったのは間違いない。ベロスが何者でどうやってボイリング島の統治者となったのか、物語が進めば明らかにされるだろう。