ディズニー・チャンネルで放送中の海外アニメ「アウルハウス」1話 「ウソ付き魔女と怒りの番人」の感想です。
-
もくじ
・あらすじ
・登場人物
・感想
・用語解説・小ネタ
あらすじ
ルースはファンタジーが大好きな14歳。クリエイティブ精神を発揮した行動が毎回トラブルになって、サマーキャンプに行かされることに。
愛読書『善い魔女アズーラ』を取っていったフクロウを追いかけて、ルースは廃屋にある不思議な扉の向こうに行きます。そこはなんと、魔界のボイリング島。
フクロウの主、イーダが売っていたテレビを直したルースは彼女に気に入られます。イーダを追ってきた番人たちから逃げるため「アウルハウス」に連れて行かれたルース。番人ラースの塔に忍び込んで、妖魔キングの王冠を取り返す代わりに元の世界に帰してもらう取引をしました。
三人で塔に忍び込んだルースが目の当たりにしたのは、変わり者というだけで投獄される囚人たちでした。後ろ髪を引かれる思いで彼らを後にして、番人の部屋に侵入します。
手に入れたキングの王冠は、人間界のファーストフード店でもらえる紙の冠。それでもキングにとって大事なものは、自分にとっても同じくらい大切なもの。そうイーダは語ります。
脱出しようとするルースたちの背後に番人が忍び寄り、三人は捕らえられてしまいました。なんとか外に出たイーダはルースを逃がしますが、囚人たちが気がかりだったルースは彼らを助けに戻り、協力してイーダとキングのピンチを救いました。
約束通り人間界に戻れることになりましたが、ルースは魔界に残ってイーダの弟子になると決めました。こうしてルースの魔法修行は始まったのです。
- 主な登場人物
ルース・ノセダ:ファンタジーをこよなく愛する14歳。明るくて元気でクリエイティブだけど、創造性を発揮しすぎた行動から変わり者扱いされている。
イーダ・クロウソーン:自称「ボイリング島でいちばん強力な魔女」。人間界から拾ってきたガラクタを売っている。妖魔のフーティとキングと一緒に街はずれにある「アウルハウス」で暮らしている。
引用元URL
キング:妖魔。王冠を奪われて今の姿になったらしい。誇り高く振る舞うけど抱きしめたくなるくらいかわいい。
引用元URL
塔の番人ラース:指名手配されているイーダを執拗に追いかける。変わり者を捕らえては塔の牢屋に投獄している。実はイーダに気がある様子。
引用元URL
-
感想
異世界、魔法、バトルとファンタジー作品の定番が盛りだくさんでワクワクが止まりません。世界観も作りこまれていて、キャラクターも主人公のルースを筆頭に個性豊か。一癖二癖あるキャラがどう掘り下げられるか、他にどんな登場人物が出てくるか楽しみです。
物語はファンタジーの王道を踏襲しながらも、「変わり者だっていいじゃないか」と多様性を肯定し、個性を認め合うテーマはとても現代的。元いた世界で叱られてばかりだったルースが、自分の居場所を見つける姿に癒されました。
他の作品のパロディや小ネタも随所にちりばめられていて、監督の遊び心が垣間見えました。日本や海外のアニメやゲーム、ファンタジー小説や映画が好きな人は、色々な場面でくすりと笑えることまちがいなし。
話が進むテンポもいいので、ファンタジーを普段から親しんでる人もそうでない人も、子供も大人も楽しめると思います。
-
用語解説、小ネタ
タイトル
A Lying Witch and a warden(ウソ付き魔女と怒りの番人):C.S.ルイス作 ‘The Lion, the Witch and the Wardrobe ’ 『ナルニア国物語1 ライオンと魔女と洋服だんす』のパロディ。
サマーキャンプ
アメリカの夏休みは三か月と長い。その間、子供たちに色々な体験をさせるためにサマーキャンプがあちこちで開かれる。自然との触れ合いを筆頭に、共通するマイノリティのルーツを持つ子や、同じ病気や障がいを持つ子を対象にするなど種類は様々。ルースが行かされることになったのは、型にはまった考え方を教えるためのサマーキャンプ。
小ネタ集
ルースが演劇で刺されてソーセージを出すのは『ズートピア』のジュディが幼い頃にやった劇のオマージュ。
イーダが商売道具を片付けるシーンにポケモンのカビゴンと、監督の前作『グラビティーフォールズ』の主人公ディッパーがかぶっていた帽子が写っている。
囚人の一人、タイニーノーズは監督ダナ・テラス氏を戯画化したキャラクター。英語版
で演じているのは監督本人。
引用元URL
https://www.animationscoop.com/interview-creator-dana-terrace-on-disneys-the-owl-house/